コロナウイルス流行におおまかに関連していること、あるいはそこから着想したことをテーマにした短編小説を、チェコセンター各支局のために作家たちに書きおろしていただきました。チェコの作家を中心に、ドイツの作家も参加しています。チェコセンター東京もこのプロジェクトに参加し、昨年日本でも訳書『湖』が出版されたビアンカ・ベロヴァー氏に寄稿いただきました。
元の文章は主にチェコ語(一部作家はドイツ語)で執筆され、各担当支局の所在地の言語に翻訳されます(英語、日本語、ドイツ語、ロシア語、ギリシャ語)。
このプロジェクトには、チェコセンター・アテネ、ベルリン、イェルサレム、ミュンヘン、モスクワ、ニューヨーク、テルアビブ、東京が参加しています。
《執筆条件》
・1万~2万字の文章。
・ストーリーは今般のコロナウイルス流行に影響を受けた内容であること(直接的または間接的に)。
・物語の舞台は、担当支局の所在国であることが望ましい。
・作家は1つの地域にのみ寄稿する。
・1つの地域に複数の作家が寄稿しても構わない。
《プロジェクト参加者》
ドイツ: Martin Becker, Jan Faktor, Radek Fridrich, Jaromír Konečný, Iva Pekárková, Markéta Pilátová,
Lída Rakušanová, Jaroslav Rudiš, Hans-Jörg Schmidt, Tereza Semotamová
イスラエル:Pavel Brycz, Jiří Janků, Robert Mikoláš, Tomáš Ráliš
日本:Bianca Bellová
オーストリア: Kateřina Tučková
ロシア:Marie Topolová
ギリシャ:David Zábranský, Věra Klontza Jaklová
アメリカ:Lucie Faulerová
各拠点の翻訳作品はリンク先でご覧いただけます(日本語訳はございません)。
チェコセンター東京が担当したビアンカ・ベロヴァー氏の作品は、オンライン開催の「ヨーロッパ文芸フェスティバル」にて阿部賢一氏による邦訳を1月31日までこちらのサイトで限定公開中です(当初の予定より公開期間が延長となりました)
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ビアンカ・ベロヴァー Bianca Bellová
ビアンカ・ベロヴァーは1970年、プラハ生まれ。ブルガリア系移民の血を引く翻訳者・通訳者・作家。2009年、デビュー作 Sentimentálníromán(感傷小説)を刊行、その2年後に発表された中篇 Mrtvýmuž
(死人)は批評家から高い評価を得る。2013年、中篇 Celýden se nic nestane
(何も起こらない一日)を発表、2016年9月に刊行されたJezero
(湖)で2017年にはチェコの最も著名な文学賞であるマグネジア・リテラ賞のCzech Book of the
Year(大賞)ならびにEU文学賞を受賞。最新作となる小説Monaが2019年に刊行され、2021年には短編集を出版予定。